ヒヤリハットマップ作成
ヒヤリハットマップ作成機能とは
ヒヤリハットマップ作成機能は、過去に高い頻度で危険運転が起こっている地点をピックアップして、データベースとして活用する機能です。
通信型のドラレコやテレマティクスは、ユーザーの走行データをサーバーに蓄積し、さまざまな解析をおこなっています。その中から頻繁に危険運転がおこなわれた地点をピックアップ。地図上に表示したり、その地点に近づいた時に警告を発したりして、ドライバーに注意を促します。
重大事故が起こった地点では、事故に至らなかったヒヤリハット事例が数多く起こっています。そうした事例をデータベース化して地図上に表示、危険回避につなげる仕組みが、ヒヤリハットマップ作成機能です。
ヒヤリハットマップ作成機能のメリット・デメリット
管理者編
管理者にとってのメリット
- 事故防止:過去に危険運転があったポイントを把握できるため、ドライバーに注意を促したりルートから外したりできる
- 保険料の削減:事故を減らせて保険料の割引が見込める
- 会社の信用が守られる:事故や危険運転が減らせれば、会社の評判が傷つくリスクも低くなる
管理者にとってのデメリット
- 費用がかかる:機器の購入費用やレンタル料、サービス利用料が必要になる
ドライバー編
ドライバーにとってのメリット
- 事故防止:危険を予測できるため、速やかな反応が可能になる
- 安心感:あらかじめ危険ポイントを避けてルートを組めるなど、安心して業務に取り組める
- 安全意識の向上:危険運転をおこなえばデータとして残るため、安全運転を心がけるようになる
ドライバーにとってのデメリット
- ストレス:常にデータを取られていることに、ストレスを覚える可能性がある
ヒヤリハットマップ作成機能を搭載した車両管理システムの例
ビークルアシスト
ヒヤリハット地点を案内するには、ヒヤリハットが発生した場所を抽出した地点データを作成する必要があります。しかしながら例えば、警察などに届け出のある事故などとは異なり、ヒヤリハットがどこで起こったかを把握し、データベース化することは困難です。
パイオニアは、「カロッツェリア」ブランドで知られるカーナビユーザーの走行データを通信でサーバーに蓄積し、情報提供を行う独自のプローブ情報システムをサービス化しており、様々なデータ分析を行っています。この走行データから急減速のあった地点を分析することで、「ヒヤリハット地点」のデータベース化を実現しました。
※引用元:ビークルアシスト公式HP( https://mobility-service.pioneer.jp/contents/product-technology/p03/)
Intelligent Pilot
パイオニアは長年にわたり、デジタル地図データを整備し、またヒヤリハット地点などのプローブデータを独自に収集してきました。
インテリジェントパイロットは、これらの「デジタル地図データ」・「プローブデータ」と「事故発生地点」・「天気」・「その運転傾向」などから、統合的に事故のリスクをリアルタイムに予測し、現在の状況に合わせて注意喚起と警告をする先進的な運転支援システムです。
※引用元:Intelligent Pilot公式HP(https://intelligent-pilot.jpn.pioneer/ja/)
DRIVE CAHRT
頻繁にリスク運転が検出される場所や、場所ごとのリスク運転の検出項目が把握でき、リアルタイムでの車両の現在位置情報もドライバー単位で絞り込んで確認することができます。また、運行管理者とドライバーが会話しているとき、特に気を付けて走行してほしいルートについて、ライブマップを用いながらの説明・指導も可能です。
※引用元:DRIVE CAHRT公式HP( https://drive-chart.com/features/live-map)
✔ドラレコなど車両管理システムの他の機能もチェック
導⼊実績が豊富なAI 搭載ドラレコ 3 選
これからの車両管理システムには、安全管理機能が必須です。
そこで、ここではすでに多くの企業で導入されている実績豊富な3つのAI搭載型のドライブレコーダーを紹介します。
それぞれタイプが異なるので、導入の参考にしてください。
管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
---|---|---|
運転者認証 | 顔認証(自動) | |
データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
アルコール チェック |
連携・一元管理 | |
プラン | 購入 | レンタル |
トライアル | 2ヶ月可 (台数による) |
特徴
- 精度の高いAIが本当に危険な運転だけを検出・可視化。管理者の確認負荷を減らし効果的な指導ができる。機能は随時追加。
- 他製品には少ない「本人への週次レポート通知」により、運転者の自覚を促し安全意識を高め、未然の事故防止を実現する。
運営会社
GO株式会社
管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
---|---|---|
運転者認証 | 免許証 | |
データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
アルコール チェック |
オプション | |
プラン | 購入 | レンタル |
トライアル | 2週間可 |
特徴
- 安全管理の「Safety」、動態管理の「NEXT」、アルコールチェック、物流・バス向けなど、必要に応じて連携が可能。
- AIで危険運転を警告し事故回避をサポート、日常運転も含めた全走行データを収集、事故や危険運転の映像を直ちに再生可能。
運営会社
エヌ・ティ・ティ・
コミュニケーションズ株式会社
管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
---|---|---|
運転者認証 | 顔認証(自動) | |
データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
アルコール チェック |
要問合せ | |
プラン | 購入 | レンタル |
トライアル | 要問合せ (代理店による) |
特徴
- アメリカのコンピュータービジョンとAI事業を展開する企業で開発された製品。日本ではオリックス自動車などが代理店販売。
- 2~3カ月ごとにアルゴリズムを更新し精度向上を図る。他製品には少ない「携帯電話保持」「運転者の喫煙」検知機能がある。
運営会社
Nauto Japan合同会社
【選定について】2022年12月1日Googleにて「AIドラレコ」で検索、50位以内に公式サイトが表示されたのは10製品。そのうち、実際にAIを搭載している製品は7製品(2022年12月1日調査時点)。7製品の中から導入実績(※)がわかる3製品を紹介しています。
※導入実績
・LINKEETH(旧:docoですcar):2022年12月調査時点において公式にて「3,000社・10万台を超える実績」と記載あり。
(安全管理を行うsafetyだけでなく、docoですcarすべてのシリーズを合わせた総数)
・DRIVE CHART:プレスリリースサイト(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000143.000030664.html)にて、2022年7月時点で「累計約4万台」と発表。
・nauto(ナウト):2022年12月調査時点において公式にて「日本国内で500社以上」と記載あり。