物流の2024年問題におけるドラレコの役割とは?
2024年問題とは
2024年問題とは、2024年4月1日以降、働き方改革関連法により、自動車運転業務における年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されることによって発生する問題の総称です。今まで自動車運転の業務は働き方改革改正において猶予が与えられていたものの、36協定の締結を条件に時間外労働時間の上限960時間の制限が施行されることとなります。
2024年問題により、次のような問題が懸念されています。
- 労働時間の短縮による輸送能力不足で必要なモノが運べなくなる
 - 運送・物流業者の売上や利益が減少
 - 割増賃金率25%~50%の引き上げによる人件費の増加
 - 労働時間の減少によるドライバーの収入減少
 - ドライバーの収入減少に比例して離職、転職者が増加することによる人手不足
 
また、国が主催する「持続可能な物流の実現に向けた検討会」では、2024年問題の対策を行わなかった場合、2024年には営業用トラックの輸送能力が14.2%、2030年には34.1%不足すると予見されました。
※参照元:(pdf)国土交通省 (https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001586286.pdf)
物流の2024年問題におけるドラレコの役割
ドライバーの人材育成
運送・物流業界では深刻な人手不足を抱えており、2009年より右肩上がりで増加の一途を辿ります。しかし、2020年の新型コロナウイルス感染症の感染拡大による外出自粛の影響で宅配の需要が急増し、宅配便取り扱い個数は48億個となりました。
運送業界の2021年における40歳未満の若い就業者数が全体の24.1%に対し、40歳以上50歳未満が29.1%、50歳以上が45.2%と高齢化も進んでいます。女性の比率は3.6%と低いのが現状です。
よって、中高年層の男性労働者に依存している点も問題視されているため、2004年問題において、若年層労働力の確保や女性の業界進出促進を目指すべきといえるでしょう。
しかし、若年層や女性の人材確保に成功したとしても、事故や業務の遅延などがないよう、独り立ちするまで時間をかけた教育が必要です。そこで、教育担当者の業務負荷を軽減する役割を担うのがドラレコです。
通信型ドラレコには危険運転映像や運行データをクラウドに送信し、管理者に通知する機能が搭載されているものもあります。通信型ドラレコで車両の位置や走行状況の記録を行い、事故のリスクを可視化することで徹底した指導が行えるでしょう。
訪問先へのナビゲーション機能が搭載されている機種であれば、業務の効率化にも繋がります。
※参照元:(pdf)国土交通省(https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/var/rev0/0119/7589/jidousha1.pdf)
※参照元:(pdf)都道府県トラック協会 (https://jta.or.jp/wp-content/themes/jta_theme/pdf/yusosangyo2022.pdf)
労務管理の効率化
運送・物流業界はそれぞれのドライバーが社外で仕事をするため、正確な労務管理が困難であることも解決すべき問題です。稼働状況の把握を目的とした日報や月報の提出は、時間に追われながら業務をこなすドライバーにとって、多大な業務負荷がかかります。
しかし、通信型ドラレコであれば、クラウド上で労働時間や休憩時間の一括管理が可能です。時間外労働しているドライバーがいた場合は、通知が受け取れる機種もあります。
すべてクラウド上で管理できるため、ペーパーレス化や労務管理の効率化が望めるでしょう。
まとめ
今まで猶予が与えられていた自動車運転の業務の働き方改革関連法により、さまざまな問題の解決が求められている2024年問題。ドライバーの労働時間が制限されることにより、モノがいつものように届かない可能性があるため、運送・物流業界だけでなく荷主や消費者にとっても頭の痛い問題となるでしょう。
2024年問題への対策として、通信型ドラレコの導入がおすすめです。通信型ドラレコには危険運転に対するアラート機能や労働時間や休憩時間の一括管理など、業務の効率化に繋がるさまざまな機能が搭載されています。
通信型ドラレコを導入することで、労務管理の効率化や人材育成の業務負荷の軽減に役立つでしょう。
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AI 搭載ドラレコ 3 選
これからの車両管理システムには、安全管理機能が必須です。
        そこで、ここではすでに多くの企業で導入されている3つのAI搭載型のドライブレコーダーを紹介します。
        それぞれタイプが異なるので、導入の参考にしてください。
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 | 
|---|---|---|
| 運転者認証 | 顔認証(自動) | |
| データ閲覧 可能な人  | 
						管理者 | 運転者 | 
| アルコール チェック  | 
						連携・一元管理 | |
| プラン | 購入 | レンタル | 
| トライアル | 2ヶ月可 (台数による)  | 
					|
特徴
- 精度の高いAIが本当に危険な運転だけを検出・可視化。管理者の確認負荷を減らし効果的な指導ができる。機能は随時追加。
 - 他製品には少ない「本人への週次レポート通知」により、運転者の自覚を促し安全意識を高め、未然の事故防止を実現する。
 
運営会社
GOドライブ株式会社
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 | 
|---|---|---|
| 運転者認証 | 顔認証(自動) | |
| データ閲覧 可能な人  | 
						管理者 | 運転者 | 
| アルコール チェック  | 
						連携・一元管理 | |
| プラン | 購入 | レンタル | 
| トライアル | 可能 (台数による)  | 
					|
特徴
- 一般的なAIドラレコは20km/h(※1)前後が限界とされる中、8km/h(※2)の低速でも携帯保持や喫煙を高精度に検知。 リスクを早期に可視化。
 - 全世界から集めた50億(※3)km超の走行データでAIが進化。自社開発のハードが常にAIの最新アルゴリズムに対応し、導入後も高精度な安全管理を長期に実現。
 
運営会社
Nauto Japan合同会社
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 | 
|---|---|---|
| 運転者認証 | 免許証 | |
| データ閲覧 可能な人  | 
						管理者 | 運転者 | 
| アルコール チェック  | 
						オプション | |
| プラン | 購入 | レンタル | 
| トライアル | 2週間可 | |
特徴
- 安全管理の「Safety」、動態管理の「NEXT」、アルコールチェック、物流・バス向けなど、必要に応じて連携が可能。
 - AIで危険運転を警告し事故回避をサポート、日常運転も含めた全走行データを収集、事故や危険運転の映像を直ちに再生可能。
 
運営会社
NTTドコモビジネス株式会社
(※1)参照元:LINEヤフー公式サイト
https://minkara.carview.co.jp/userid/3358572/blog/45150239/
(※1)参照元:電子情報通信学会公式サイト
https://www.ieice.org/publications/conference-FIT-DVDs/FIT2011/data/pdf/I-014.pdf
(※1)参照元:国土交通省公式サイト
https://www.mlit.go.jp/road/tech/pdf/catalog-hosou0030.pdf
(※2)参照元:「nauto」公式サイト
https://nauto.jp/service/road-safety
(※3)参照元:「nauto」公式サイト
https://nauto.jp/
			
