テレマティックス搭載の車両管理システム

目次

テレマティクスシステムとは

テレマティクスは、移動体通信システムを利用した車両の動態管理システムです。車両の動態をリアルタイムで取得・可視化し、事故につながる恐れがある挙動をデータ化して蓄積します。

特徴・テレマティクスにできること

テレマティクスは、通信機能とGPS、Gセンサを備えていることで、車の位置や速度、急な挙動などをリアルタイムで把握できるという特徴を持っています。それによって、以下のような機能が利用できます。

• 車両動態の把握：車両の位置情報や速度をリアルタイムで可視化する
• 走行履歴の可視化：走行ルートや立ち寄り先、荷積みや荷下ろしにかかった時間をデータ化して保存する
• 危険運転の把握：急加速や急ハンドルといったイベントを検知し、発生場所の情報とともに保存する
• 安全運転支援：ヒヤリハット事例が多発するポイントをデータベース化し、注意喚起をおこなう
• 運転傾向の分析：加速度の変化からドライバーの運転傾向を分析・評価する

導入するメリット・デメリット

メリット

• リアルタイムの位置情報が可視化でき、顧客からの問い合わせ対応や帰着後の配車計画がスムーズにおこなえる
• ドライバーの運転傾向や危険運転発生数などのデータに基づいた安全指導がおこなえる
• ヒヤリハット事例をデータベース化することで、危険予測が可能になる
• 走行履歴から日報を自動作成できるため、ドライバー・管理者双方の業務効率化が図れる
• 気象条件や道路状況によって、また顧客から急なオーダーが入った場合に、臨機応変な対応が可能になる
• 最適ルートの選定が可能になり、超過労働やコストの削減につながる
• 常にモニタされることで、ドライバーの安全意識が向上する

デメリット

• テレマティクス単体では映像の取得ができない
• 車内の映像も取得できないため、わき見や居眠りは検知できない
• デバイスの取得・レンタル料やサービス料といったコストが必要になる
• 常にモニタされることにドライバーが抵抗を覚える可能性がある。充分な説明と合意形成が必要になる

テレマティクス導入が向いている企業

以下のような企業は、テレマティクスの導入に向いています。

• すでにドライブレコーダー（非通信型）を導入している企業
• データさえ取れればよく、映像までは必要としない企業
• 管理工数にゆとりがある企業

製品例

e-テレマ

通信機能やGPS機能を備えた車載機によって、車両の運行データを取得。取得データは、「コンプライアンス」「環境」「安全」に関する目標設定や、課題解決に活用が可能。

Intelligent Pilot

デジタル地図データ、ヒヤリハット地点などのプローブデータ、事故発生地点、天気、そのドライバーの運転傾向などを元に、統合的な事故のリスクをリアルタイム予測します。

テレマティクスサービス

GPS情報を定期的に取得し、内蔵の通信モジュールがデータをサーバーにアップロード。内蔵のセンサが急加速や急減速等のイベント情報も取得。発生位置は地図上で確認できます。

DRIVEBOSS

送迎・訪問・配送業務を改善する自動配車・テレマティクスサービス。スマホとクラウドを利⽤して、計画作成や業務管理、動態管理と安全運転⽀援、日報作成を実施します。

HERE Fleet Telematics

車両位置の管理や走行記録にとどまらず、速度制限、道路勾配やカーブといった業務に影響のある情報や、安全性の向上や車両管理コストの削減、業務の迅速化に関わる情報を提供します。