添乗指導
添乗指導に使えるドラレコとは
安全運転管理者が助手席に同乗し、ドライバーの癖や危険行動を直接チェックする「添乗指導」は、ドライバー教育の基本です。しかし、管理者不足や業務多忙により、全ドライバーに対して十分な頻度で行うことは物理的に困難になりつつあります。
そこで注目されているのが、ドライブレコーダーを活用した指導です。記録された映像データを用いることで、管理者が同乗していなくても、実際の運転に基づいた具体的なフィードバックが可能になります。
この手法は、国土交通省が策定した指針においても、映像記録型ドライブレコーダーを活用した指導・監督が「事故防止に極めて有効である」と位置づけられており、具体的な実施要領が示されています。感覚に頼らない、データに基づいた指導体制への移行は、時代の要請とも言えるのです。
添乗指導にドラレコを使うメリット
従来の「横に乗って口頭で注意する」スタイルと比較し、ドラレコを活用したデジタル添乗には、安全管理の質を根本から変えるメリットがあります。特に、都市部の配送などで課題となる「見えないリスク」のあぶり出しに効果を発揮します。
運転行動の客観的な記録を残せる
人間による添乗指導では、どうしても「さっきのは危なかった」「いや、大丈夫だった」という水掛け論が起きがちです。しかし、映像データは嘘をつきません。
一時停止の不履行や、車間距離の詰めすぎといった事実が客観的に記録されるため、ドライバーは言い逃れができず、素直に改善を受け入れやすくなります。自身の運転を第三者視点で見ることは、最大の「気づき」につながるのです。
添乗できない時間や区間も指導に活かせる
管理者が同乗している時だけ、行儀よく運転するドライバーは少なくありません。ドラレコの真価は、管理者の目が届かない「一人の時間」を記録できる点にあります。
特に最新のAIドラレコであれば、渋滞中の低速走行時や、物流センター構内での待機時間などに発生しやすい「スマートフォン操作(ながら運転)」や「わき見」も高精度に検知可能です。これまで見過ごされてきたコンプライアンス違反の火種を、早期に発見し対処が可能になります。
改善の効果測定がしやすい
指導を行った結果、運転がどう変わったのかを定量的に評価できるのも大きな利点です。感覚的な「良くなった」ではなく、急ブレーキの回数やリスク挙動の検知件数といった数値で変化を追跡できます。
これにより、指導の効果が出ているドライバーと、重点的な再教育が必要なドライバーを明確に区分けし、教育コストの最適配分が可能になります。
添乗指導にドラレコを使う際の注意点
強力なツールである一方、運用方法を誤るとドライバーの反発を招き、逆効果になる恐れがあります。デジタル機器はあくまで「支援ツール」であることを忘れてはいけません。
ドラレコ“だけ”で運転評価しない
AIやセンサーは「急ブレーキを踏んだ」という事実は検知しますが、「なぜ踏んだのか」という理由までは完全には理解できません。飛び出してきた子供を避けるための適切な急ブレーキまで、「危険運転」としてスコアを下げてしまう可能性があります。
データだけで機械的に評価を下すのではなく、必ず映像前後の状況を人間が確認し、回避行動としての正当性を判断するプロセスを残すことが、ドライバーとの信頼関係維持には不可欠です。
映像の切り取り方による誤解・不公平が起こりやすい
膨大な記録データの中から、危険なシーンばかりを抽出して指導に使ってしまうと、ドライバーは「粗探しをされている」と感じてモチベーションを下げてしまいます。
悪い点だけでなく、ヒヤリハットを未然に防いだ「良い運転」も同様に抽出し、称賛することが重要です。また、特定のドライバーだけでなく、公平な基準でデータ運用を行わなければ、組織内に不満が蓄積するリスクがあることを留意すべきでしょう。
まとめ
ドラレコによる添乗指導は、管理者の負担を減らしつつ、従来見えなかった低速時のリスクや慢心運転をも可視化します。しかし、それは機械任せにすることではありません。客観データを武器に、人間がより的確で納得感のある対話を行うためにこそ、この技術はあるのです。
AI 搭載ドラレコ 3 選
これからの車両管理システムには、安全管理機能が必須です。
そこで、ここではすでに多くの企業で導入されている3つのAI搭載型のドライブレコーダーを紹介します。
それぞれタイプが異なるので、導入の参考にしてください。
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
|---|---|---|
| 運転者認証 | 顔認証(自動) | |
| データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
| アルコール チェック |
連携・一元管理 | |
| プラン | 購入 | レンタル |
| トライアル | 2ヶ月可 (台数による) |
|
特徴
- 精度の高いAIが本当に危険な運転だけを検出・可視化。管理者の確認負荷を減らし効果的な指導ができる。機能は随時追加。
- 他製品には少ない「本人への週次レポート通知」により、運転者の自覚を促し安全意識を高め、未然の事故防止を実現する。
運営会社
GOドライブ株式会社
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
|---|---|---|
| 運転者認証 | 顔認証(自動) | |
| データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
| アルコール チェック |
連携・一元管理 | |
| プラン | 購入 | レンタル |
| トライアル | 可能 (台数による) |
|
特徴
- 一般的なAIドラレコは20km/h(※1)前後が限界とされる中、8km/h(※2)の低速でも携帯保持や喫煙を高精度に検知。 リスクを早期に可視化。
- 全世界から集めた50億(※3)km超の走行データでAIが進化。自社開発のハードが常にAIの最新アルゴリズムに対応し、導入後も高精度な安全管理を長期に実現。
運営会社
Nauto Japan合同会社
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
|---|---|---|
| 運転者認証 | 免許証 | |
| データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
| アルコール チェック |
オプション | |
| プラン | 購入 | レンタル |
| トライアル | 2週間可 | |
特徴
- 安全管理の「Safety」、動態管理の「NEXT」、アルコールチェック、物流・バス向けなど、必要に応じて連携が可能。
- AIで危険運転を警告し事故回避をサポート、日常運転も含めた全走行データを収集、事故や危険運転の映像を直ちに再生可能。
運営会社
NTTドコモビジネス株式会社
(※1)参照元:LINEヤフー公式サイト
https://minkara.carview.co.jp/userid/3358572/blog/45150239/
(※1)参照元:電子情報通信学会公式サイト
https://www.ieice.org/publications/conference-FIT-DVDs/FIT2011/data/pdf/I-014.pdf
(※1)参照元:国土交通省公式サイト
https://www.mlit.go.jp/road/tech/pdf/catalog-hosou0030.pdf
(※2)参照元:「nauto」公式サイト
https://nauto.jp/service/road-safety
(※3)参照元:「nauto」公式サイト
https://nauto.jp/

