逆光でドラレコの映像が見えなくなる場合の対策
西日の時間帯は、ドライバーだけでなくドラレコやAIの検知機能も「見えにくく」なります。逆光が映像と安全運転に与える影響と具体的な対策、法人向けAIドラレコの選び方を解説します。
逆光・西日がドラレコと安全運転に与える影響
西日の時間帯は事故リスクが高まる
西日で視界が奪われると、信号の変化や歩行者に気づけず、重大事故につながるおそれがあります。太陽高度が10〜30度と低いときは事故率が高く、右左折時や人対車両の事故は太陽が正面に近い状況で起こりやすい傾向です。
事故率の高い時間帯は夏至に近い日で約100分、冬至に近い日で約150分と、冬は夏の1.5倍に伸びます。
また、日の入り前後1時間の薄暮時間帯は交通死亡事故が多く、令和3年から令和7年の5年間では17時台から19時台に多発しています。最も多いのは歩行者との衝突で、その約8割が横断中です。
参照元:JAF Mate Online(https://jafmate.jp/safety/accidentfile_20231101.html)
参照元:警察庁(https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/hakubo.html)
逆光で起こる映像トラブル(白飛び・黒つぶれ・映り込み)
逆光下のドラレコ映像で起こりやすいのが、明るい部分が真っ白に映ってしまう「白飛び」と、暗い部分が黒く塗りつぶされる「黒つぶれ」です。ナンバーが白飛びで読み取れなければ、証拠として役立ちません。
直射日光を受けた場合は、白飛びを防ぐ処理で画像全体が暗くなり、細部が不鮮明になることもあります。逆光時はダッシュボード上の物がフロントガラスに映り込み、前方が見えにくくなることもあります。
AIドラレコの警告・検知機能も逆光の影響を受ける
AIドラレコのアラートはカメラ映像で車両や車線を認識するため、逆光の影響を受けます。たとえば通信型ドライブレコーダー「STZ-DR10」の車線逸脱アラートは、逆光や雨天などの条件で正しく動作しないことがあります。
自動車メーカーの運転支援システムでも、逆光や強い光の反射、トンネル出入口などの明るさの急変は、カメラが正しく検知できない条件です。ドライバーモニターも、サングラスなどの着用で運転者を検知できない場合があります。
参照元:スマートドライブ(https://help-static.smartdrive.co.jp/device/22/main_STZ-DR10.pdf)
参照元:Honda(https://www.honda.co.jp/ownersmanual/webom/jpn/insight/2021/details/136166090-79491.html)
参照元:日産自動車(https://faq2.nissan.co.jp/faq/show/3917)
ドラレコの逆光・西日対策
逆光補正機能(HDR/WDR)を活用する
逆光対策の基本は、明暗差を補正するHDRやWDRを搭載したドラレコを使うことです。HDRは露出を変えた複数の画像を合成し、逆光やトンネル出入口など明暗差の大きい場面での白飛び・黒つぶれを抑えます。
WDRはレンズやセンサーの性能で白飛びなどを抑える方式で、録画データ量を抑えられます。ただしHDRでも直射日光は苦手なため、ほかの対策と組み合わせましょう。
参照元:JVCケンウッド(https://www.kenwood.com/jp/newsrelease/2018/pdf/180115_DRV-230.pdf)
参照元:楽天市場(https://event.rakuten.co.jp/market/auto/article/017/)
参照元:ベストカーWeb(https://bestcarweb.jp/news/car-accessory/41039?prd=3)
偏光フィルターでフロントガラスの映り込みを抑える
ダッシュボードの映り込みには、ドラレコのレンズに貼る偏光フィルターが有効です。専用フィルター「貼るミエ」は、装着すると映り込みがほぼ消え、逆光時のハレーションも抑えられます。ただし透過率は約43%で、映像がやや暗くなる点に注意しましょう。
参照元:モーターファン(https://motor-fan.jp/article/183202/)
取り付け位置・レンズ・ダッシュボード周りを見直す
ドラレコをフロントガラスに取り付ける位置は保安基準で定められており、たとえばガラス上縁から開口部の実長の20%以内や、ルームミラーに隠れる範囲などに設置する必要があります。ワイパーの拭き取り範囲内に設置し、カメラのレンズを汚さないようにすることも大切です。ダッシュボードに置いた物は映り込みの原因になるため、物を置かないようにしましょう。
参照元:ベストカーWeb(https://bestcarweb.jp/news/car-accessory/41039?prd=3)
参照元:スマートドライブ(https://help-static.smartdrive.co.jp/device/22/main_STZ-DR10.pdf)
ドライバー自身の西日対策も徹底する
ドライバー自身の対策も欠かせません。サンバイザーは光を遮れる一方、信号機や高い位置の標識が見えにくくなるため、サングラスとの併用が有効です。
偏光サングラスなら路面や前の車からの反射光も抑えられます。ただし、濃いサングラスは薄暮時に暗い場所の歩行者を見落とすおそれがあります。見えにくいと感じたら緩やかに減速し、普段から4〜5秒先を見る運転を心がけましょう。
参照元:JAF Mate Online|AFユーザーテスト 正面からの西日を遮る効果的な方法は?(https://jafmate.jp/safety/usertest_20221013.html)
参照元:JAF Mate Online|秋冬は、西日の眩しさに注意(https://jafmate.jp/safety/accidentfile_20231101.html)
逆光に強い法人向けAIドラレコの選び方
逆光補正機能と画質のスペックを確認する
まず確認したいのは、HDRまたはWDRの有無と画素数です。相手車両のナンバーをはっきり読み取れる画質の目安は200万画素以上です。HDRかWDRかは、通信量や保存容量も踏まえて選びましょう。
参照元:楽天市場(https://event.rakuten.co.jp/market/auto/article/017/)
逆光など悪条件での検知性能・動作条件を確認する
AIによるアラート機能は、逆光や天候によって精度が落ちる場合があります。導入前に取扱説明書や仕様書で、検知できない条件や誤作動が起こりうる条件が明示されているかを確認しましょう。ドライバーモニタリング機能は、サングラス着用時の検知可否も確認しておくと安心です。
危険運転の自動記録・振り返りで逆光時のリスクを補えるか
逆光下ではすべての危険を検知できないため、映像を安全指導に生かせるかも重要です。衝撃や運転警告アラートの発生時に前後の映像を自動保存するイベント記録があれば、ヒヤリハットの場面を後から確認できます。
西日の時間帯に警告が多い走行ルートを洗い出し、出発時刻やルールを見直す運用につなげましょう。
まとめ
逆光・西日は、ドライバーの視界、ドラレコの映像、AIの検知機能のすべてに影響します。HDR/WDRや偏光フィルター、適切な取り付けで記録性能を高め、ドライバー自身の眩しさ対策も徹底しましょう。
法人で導入する際は、検知の動作条件とイベント記録による振り返り機能まで確認し、事故を未然に防ぐ体制づくりに役立ててください。
AI 搭載ドラレコ 3 選
これからの車両管理システムには、安全管理機能が必須です。
そこで、ここではすでに多くの企業で導入されている3つのAI搭載型のドライブレコーダーを紹介します。
それぞれタイプが異なるので、導入の参考にしてください。
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
|---|---|---|
| 運転者認証 | 顔認証(自動) | |
| データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
| アルコール チェック |
連携・一元管理 | |
| プラン | 購入 | レンタル |
| トライアル | 2ヶ月可 (台数による) |
|
特徴
- 精度の高いAIが本当に危険な運転だけを検出・可視化。管理者の確認負荷を減らし効果的な指導ができる。機能は随時追加。
- 他製品には少ない「本人への週次レポート通知」により、運転者の自覚を促し安全意識を高め、未然の事故防止を実現する。
運営会社
GOドライブ株式会社
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
|---|---|---|
| 運転者認証 | 顔認証(自動) | |
| データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
| アルコール チェック |
連携・一元管理 | |
| プラン | 購入 | レンタル |
| トライアル | 可能 (台数による) |
|
特徴
- 一般的なAIドラレコは20km/h 前後が限界とされる中、8km/h(※1)の低速でも携帯保持や喫煙を高精度に検知。 リスクを早期に可視化。
- 全世界から集めた50億(※2)km超の走行データでAIが進化。自社開発のハードが常にAIの最新アルゴリズムに対応し、導入後も高精度な安全管理を長期に実現。
運営会社
Nauto Japan合同会社
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
|---|---|---|
| 運転者認証 | 免許証 | |
| データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
| アルコール チェック |
オプション | |
| プラン | 購入 | レンタル |
| トライアル | 2週間可 | |
特徴
- 安全管理の「Safety」、動態管理の「NEXT」、アルコールチェック、物流・バス向けなど、必要に応じて連携が可能。
- AIで危険運転を警告し事故回避をサポート、日常運転も含めた全走行データを収集、事故や危険運転の映像を直ちに再生可能。
運営会社
NTTドコモビジネス株式会社
(※1)参照元:「nauto」公式サイト
https://nauto.jp/features/distracted-driving
(※2)参照元:「nauto」公式サイト
https://nauto.jp/