あおり運転対策ができるドラレコの選び方
社用車のあおり運転対策に有効なAIドラレコの機能と選び方を、被害時の対処法とあわせて解説します。
社用車があおり運転に遭うリスクと企業が備えるべき理由
社用車も、あおり運転の被害とは無縁ではありません。2019年の警察庁のアンケートでは、過去1年間にあおり運転を受けた運転者は35%、およそ3人に1人にのぼりました。被害に遭った人の80%以上が「後方からの著しい接近」を経験しています。
高速道路でも被害は目立ちます。茨城県内の高速道路では、2023年5月末までのあおり運転の取締り要望件数が前年同期の1.5倍に増え、そのうち64%が車間距離不保持でした。
社用車が被害に遭うと、従業員のケガや精神的な負担、車両の損傷で業務が止まり、企業の信用にも響きかねません。また、事故の原因はあおり運転だったと訴えても、ドライバーの主観だけで立証するのは困難です。客観的な記録手段を用意しておくことが、企業としての備えになります。
参照元:JAF Mate Online(https://jafmate.jp/safety/what-would-you-do_20241107.html)
参照元:茨城県警察本部(https://www.pref.ibaraki.jp/kenkei/a02_traffic/archives/blockprint/documents/r05-29.pdf)
社用車があおり運転に遭ったときの対処法
あおり運転を受けたら、相手に対抗せず、次の順番で行動するのが基本です。
- 速度を落として道を譲る(2車線以上の道路なら車線を変えて先に行かせる)
- 一般道では駐車場、高速道路ではSA・PAなど安全な場所に待避する
- 車外に出ず、窓を閉めてドアをロックする
- 110番通報する(運転中は通話せず、停車してからか同乗者が通報する)
通報するときは、現在地、相手車両のナンバー・車種・色、あおりの状況を伝えると対応が早くなります。こうした手順は個々のドライバーに任せず、社内ルールとして事前に周知しておきましょう。いざというときに冷静な判断ができるようになります。
あおり運転対策に効果的なAIドラレコの機能
あおり運転への備えとしてAIドラレコを導入するなら、映像を録るだけでなく、証拠の確保と管理者の初動対応を支える機能があるかが重要です。主な機能を4つ紹介します。
前方だけでなく後方・車内も記録できるカメラ構成
あおり運転は後方からの接近が多く、暴行に発展した場合は車内の映像も重要な証拠になります。
前方だけを撮る1カメラでは足りないため、後方や車内も同時に記録できるカメラ構成を選ぶのが基本です。横からの幅寄せまで記録したい場合は、360度撮影に対応したタイプも選択肢になります。
後方からの急接近や割り込みを自動検知して映像を保護する機能
被害を受けている最中のドライバーに、手動で録画ボタンを押す余裕はありません。そこで重要なのが、前方の割り込みや後方からの急接近をAIが自動で検知し、警告と同時に録画を始める機能です。一例として、後方5m以内に3秒以上車両が接近すると検知する製品もあります。
常時録画は古い映像から上書きされます。検知した映像が上書きされない専用フォルダに保存されるかも、必ず確認しましょう。
参照元:JVCケンウッド(https://www.kenwood.com/content/dam/kenwood/jp/press/2021/20210114-01/web/210114_DRV-MR760D_press-release.pdf)
緊急通報ボタンと映像の自動クラウドアップロード
AIドラレコの中には、緊急ボタンを押すだけでコールセンターにつながり、状況に応じて警察などへ通報してもらえる製品もあります。映像を自動でクラウドに保存する通信型なら、SDカードが破損・紛失した場合や、危険を避けて車外に出られない状況でも証拠を残せます。
管理者がリアルタイムに状況を把握できる通知・遠隔映像取得
通信型のAIドラレコなら、ドライバーから報告を受けた管理者が、日時を指定して遠隔で映像を取得したり、GPSで車両の現在地を確認したりできます。状況をすぐに把握してルート変更などの初動指示を出せるので、対応をドライバー任せにしない体制をつくれます。
自社ドライバーを「あおられない・あおらない」運転へ導くAIドラレコの活用
あおり運転対策は、被害への備えだけでは足りません。急な割り込みや急ブレーキ、急なハンドル操作といった無意識の粗い運転が、相手のあおり運転を誘発することもあるからです。
AIドラレコの中には、車外の状況、車内のドライバーの様子、車両の挙動という3つの観点から危険運転を自動で抽出し、ドライバーごとにスコア化する製品があります。自己申告や経験に頼らず、客観的なデータで改善指導できる点が強みです。
さらに、車間距離不足をリアルタイムで警告する機能は、自社ドライバーが意図せず車間を詰め、あおり運転の加害者側と見なされるリスクを減らすことにもつながります。被害に遭わない、加害者にもならない運転を定着させるために、AIドラレコを活用しましょう。
あおり運転対策で社用車のAIドラレコを選ぶときのチェックポイント
ここまで解説した機能をもとに、社用車のAIドラレコを選ぶときは次の5点を確認しましょう。
- 撮影範囲:前方に加えて後方・車内を記録でき、夜間にも対応しているか
- 自動検知と保護保存:割り込みや後方からの急接近を自動で検知し、上書きされないフォルダに保存できるか
- 通報・クラウド送信:緊急ボタンでの通報や、映像の自動アップロードに対応しているか
- 管理者への通知と遠隔確認:管理者が映像や位置情報を遠隔で確認できるか
- 危険運転の自動抽出とスコアリング:ドライバーごとの運転傾向を可視化し、指導に使えるか
なかでも撮影範囲は特に重視したいポイントです。2017年の調査では、あおり運転の被害に遭わないためにドライブレコーダーに求める機能として「前後、後方の両方にカメラ」が55%、「夜間・暗所対応」が47%と上位を占めました。
参照元:乗りものニュース(https://trafficnews.jp/post/81432/2)
まとめ
社用車のあおり運転は、ドライバーの注意だけでは防ぎきれず、被害に遭っても立証が難しいのが実情です。
前後・車内の記録、自動検知と保護保存、緊急通報とクラウド送信、管理者による遠隔確認を備えたAIドラレコなら、被害時の証拠確保と初動対応を支えられます。あわせて危険運転のスコア化で運転改善を進め、企業として安全管理体制を整えましょう。
AI 搭載ドラレコ 3 選
これからの車両管理システムには、安全管理機能が必須です。
そこで、ここではすでに多くの企業で導入されている3つのAI搭載型のドライブレコーダーを紹介します。
それぞれタイプが異なるので、導入の参考にしてください。
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
|---|---|---|
| 運転者認証 | 顔認証(自動) | |
| データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
| アルコール チェック |
連携・一元管理 | |
| プラン | 購入 | レンタル |
| トライアル | 2ヶ月可 (台数による) |
|
特徴
- 精度の高いAIが本当に危険な運転だけを検出・可視化。管理者の確認負荷を減らし効果的な指導ができる。機能は随時追加。
- 他製品には少ない「本人への週次レポート通知」により、運転者の自覚を促し安全意識を高め、未然の事故防止を実現する。
運営会社
GOドライブ株式会社
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
|---|---|---|
| 運転者認証 | 顔認証(自動) | |
| データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
| アルコール チェック |
連携・一元管理 | |
| プラン | 購入 | レンタル |
| トライアル | 可能 (台数による) |
|
特徴
- 一般的なAIドラレコは20km/h 前後が限界とされる中、8km/h(※1)の低速でも携帯保持や喫煙を高精度に検知。 リスクを早期に可視化。
- 全世界から集めた50億(※2)km超の走行データでAIが進化。自社開発のハードが常にAIの最新アルゴリズムに対応し、導入後も高精度な安全管理を長期に実現。
運営会社
Nauto Japan合同会社
| 管理範囲 | 動態管理 | 安全管理 |
|---|---|---|
| 運転者認証 | 免許証 | |
| データ閲覧 可能な人 |
管理者 | 運転者 |
| アルコール チェック |
オプション | |
| プラン | 購入 | レンタル |
| トライアル | 2週間可 | |
特徴
- 安全管理の「Safety」、動態管理の「NEXT」、アルコールチェック、物流・バス向けなど、必要に応じて連携が可能。
- AIで危険運転を警告し事故回避をサポート、日常運転も含めた全走行データを収集、事故や危険運転の映像を直ちに再生可能。
運営会社
NTTドコモビジネス株式会社
(※1)参照元:「nauto」公式サイト
https://nauto.jp/features/distracted-driving
(※2)参照元:「nauto」公式サイト
https://nauto.jp/